悪魔の箱のクリア後の感想です。100%ネタバレ含みます。
ネタバレ平気な方はこちらからどうぞ。




















































悪魔の箱つれづれ雑感

※箇条書き形式で、ストーリーやナゾの随所において愛を感じたポイントを枚挙していきます。

■「優雅な場所では優雅に振舞うものだよ、英国紳士としてはね」

発売前から聞き惚れていた台詞。
本作プレイ中でも、うっかり、中の人が大泉洋さんだということを忘れてときめいてしまった。
不思議な町と比べると、悪魔の箱における大泉さんは、たまにやっぱり「どうでしょう」の大泉さんが垣間見えるものの、ずいぶん英国紳士度が増したと思う。

■アロマ

>>出会いのシーンより。
「私、どうしてもレイトン先生のそばにいたくて」
レイトン、逡巡の表情を浮かべる。ルークはレイトンの反応を見て残念そうに「え…!」と言う。ルークはアロマを慕っているようだ。(喜ばしい事実だ)
しかしレイトンは間を置いた後に、「この旅は危険なものになるかもしれない。勝手な行動はとらないこと…云々」と言って、アロマの同行を認める。
アロマもルークも喜び、場が和んでシーンが終了する。
開始から40分、これがエンディングですかと思うくらい、満ち足りた気分になった。


>>列車を降りて村を散策中のこと。荷車をタッチすると、アロマからルークに向けてナゾが出題される。解くとこんな会話がなされる。
「アロマさんがこんなナゾを知っているなんて、意外ですね」
私だってレイトン先生の恋人候補ですもの

ありがとう、ベタなラブコメ設定でありがとう!! 私は感涙です。
思えばレイトンもルークもアロマもドン・ポールもチェルミー警部もみんな、ベタなんだ。…ベタって最高!


>>ご存知でしょうか、ゲームの攻略度に応じて、セーブデータのキャラアイコンが金色に変化します。
しかも全ナゾを制覇した時に現れるアロマの頭には、なぜかレイトンとお揃いのシルクハットが乗っています。
「先生の帽子を被るアロマ」は、レイアロ好きには嬉しい演出。

しかもナゾを解いた後にアイコンが変化するっていうところが、大いに妄想を膨らませてくれますね。
”全ての試練(ナゾ)をクリアすると、アロマとの愛が確約される……”
というストーリーを物語らんばかりな。

きっとあの帽子は、先生がこう言ってアロマの頭に被せてあげるんです。
「仕事で遠くに離れている時も、この帽子を身に付けていれば、私をそばに感じることができるよ。
…アロマ、ずっと、そばで見守り続けてくれるかい?」
ちなみに英国紳士協定の定めるところによれば、シルクハット=婚約指輪だそうです。(嘘です)

もう、あれですよ、
かくし扉に『時間旅行のチケット』の暗号を入れると、「レイトン先生とアロマの結婚式の絵」が見られるんです。(大嘘です)

■英国少年

(品評会会場の風船をタッチ)「英国少年としては一つもらっていきたいところですね」
(ナゾ解明の決め台詞)「英国少年としても、当然です!」
かっ可愛い!!! 「英国少年」がツボにはまる。
特に前者のほうですが、真剣な眼差しで言っている(のだろう)ところが愛らしい。クスっと笑ってしまいました。
ルークは男の子だけど、声優は堀北ちゃんというバリバリの可愛い女性で、結果的に男でも女でもないような、中性的な雰囲気を帯びているところがルークの魅力のひとつだと思った。

■ナゾ039(着せ替え問題)

正解後の上画面に注目!おじいちゃん3人組が輝かしい決めポーズをとって、画面に大輪の華を咲かせている。
無視できない存在感と神々しさだ。
レイトンシリーズでは名もなきキャラたちにも目が離せない。

■ナゾ061

ホテルの建物を当てる問題。
一つ目のヒントを見ると「よく見れば、わかる」。
それは問題に書いてある

■アロマの偽者

ドロップストーンを離れる前に、明らかにドン・ポール(確信)の手がアロマを襲うシーンが挿入される。以後何食わぬ顔でレイトン達に合流するアロマ(偽)だが、偽者であることは誰の目にも明らかである。
予告編でも流れたあの、アロマが教授の腕を掴みながら不安そうに歩くシーンでも、ホテルでアロマと同室であることにおいても、美味しいシチュエーションがいくらやってきても、偽者(っぽい)からちっとも感情を寄せられない。とりあえず、早く本物のアロマに戻ってとばかり願ってストーリーを進めた。 結局ストーリーの最後まで本物のアロマと再会できなかったのが寂しい。おのれドン・ポール


■ドン・ポール

アロマに化けていたドン・ポール。皆が思うであろう、あの体型では無理だ、と。しかしそれをやってのけるのがベタの王道!!
それはそうと、EDスタッフロールでも描かれていた、チェルミー警部とドン・ポールとのコンビが気に入った。次回作では追い掛けドタバタ劇を派手に展開してほしい。

■ハムスター

うちのハムスターの名は“スフラワルディー”と命名。動物らしい名がこれしか思いつかなかった。(※スフラワルディー:世界史の資料集に出てくる思想家の名前)
ところで、ハムスターの声がとってもナイスだと思う。「もぉう、しんどいねん」「なんか、食いもんないんかいな、あぁ!?」等等…ほんっとにヤル気無いハムスターだけど、なんか好きだなあ。 ギャグストーリーじゃないのに、このゲームにとっても似合ってて全く違和感がないのが面白い。"アメリカザリガニの声の高いほう(公式の紹介文)"さん、素敵な演技をありがとうございました。

■おとぼけハーブティータイム

失敗例その1「先生、これ泡だっていますよ」「おかしい…すでに飲み物ではなくなってしまっている」
失敗例その2「先生、変な煙みたいなものが!」「どうやら私たちは、未知の飲み物を作ってしまったようだ」
こんな細かいところでもほのぼのコントを繰り広げてくれるのが嬉しい。そしてなんだかすごく面白そう。混ぜてもらえませんか。

■デリーシャス!!心にしみる味だ。ヒゲマフラーは、救われたような気持ちになった。

どういった罪の意識に苛まれていたのだろう

■ナゾ137

アンソニーに「剣を取れ」といわれて、本物の剣を選ぶ問題。
興味本位でひらめきコインを使ってみるとこうなる。

ヒント1「刃の曲がった剣は、レイトンには似合わない
ヒント2「ぜいたくな飾りのついた剣なんて、レイトンには似合わない
……こらーーっ!!言っていいことと、悪いことがあろうっ!!!

※上級者なら、ひらめきコインどんどん活用しよう。

■アンソニー

まずは日記でも叫んだ通りですが、 すごくカッコイイよ、アンソニー!!
本当にかっこいい!世に彼ほど立派な男はいないよ!
プレイ前にどんなにカッコよく予想していたとしても、その予想よりも4倍カッコよかったよ!
(どうせ気取り屋でわがままのいけ好かない男で、レイトンの頭脳に勝負を挑んでぼろぼろに敗北するような、情けない男なんだと思っていたんだが…)

予告編でも使われたレイトン教授との剣闘シーンは、レイトンにとっての見せ場じゃなくて、アンソニーの見せ場だったんですね!!
アンソニーがレイトンに剣を取るように命じて、闘いが始まった瞬間から、胸がきゅんきゅんして彼の姿に釘付けになりました。ああそういうことだったの。50年間待っていた恋人をかけて、剣を取ったんですね。
家を守り、土地を守り、たった一人の恋人への思いを守り続けたアンソニー。血眼になってレイトンを仕留めようとする彼の姿は、本当に、カッコイイ男の姿に思えた。

誰かが言っていましたが、彼は身も心も綺麗な青年ですね。彼の姿が若く美しく映り続けたのは、幻覚のおかげもあると思いますが、彼の心の美しさを反映しての美貌でもあると信じてます。
欲望と虚栄に汚れたフォルセンスの町の人々と、フォルセンスを見捨てた現実に目を逸らしたドロップストーンの人々のなかで、唯一、アンソニー氏(とソフィア)こそが綺麗で高潔であり続けた人物だと言っても過言ではない。

悪魔の箱で一番のラヴは彼でした。カティアになりたいと思った。

■音楽

音楽はもちろん良かったけれど、不思議な町のほうが名曲が多かった気がする。
今回気に入った曲は『ロンドン』、『迷いの森』、『悪魔の箱のテーマ』、それに『フォルセンス』。
特に『フォルセンス』は、町に入った瞬間に、音楽だけでネタバレ暗示していそうなくらい“幻想的で病んだ”表情が絶妙の音調が耳に入り、聴くや否や魅せられた。ちょっと長いけど。
どの曲も、DSってここまで出せるんだなあ、と感心するくらいの音質の良さに改めて驚く。

■シークレットファイル

キャラクターファイルは、本編では語られなかった色々な設定が読めて美味しいと思う。
なんたってアロマは花嫁修業中。ありがとう、レベルファイブ。
フォルセンスの町の子ども達って実は、幻覚が解けたら50歳以上なんでしょうか…? エンディングではあやしいお店のイリーナが若いままだったので、本当に子どもの年頃の子たちもいるのかも。でも、遊びまわると疲れる、と言っていた子もいたので…。
キャラクターファイルでは本当の子どものように扱われていますね。大人ならともかく、子どもであることも幻想だったら残酷だよなあ。

■作品全体

風情があって不思議で残酷でちょっと恐い世界観。尽きない魅力にそそられる。
不思議な町と同じ雰囲気・魅力を保ちながら、ストーリーも舞台もナゾも全て新しいというのがすごいと思う。シリーズ2作目だけど、ガッカリする点は一つもない。
それに操作上の改善点も色々見られたので(数字を書く欄で、欄ごとひとつひとつに消しゴムが付いた点など)、ますますやりやすくなった。
キャラクターも背景も音楽もナゾもストーリーも、全部が組み合わさって、一つのものを作り出している感じがした。この音楽がいい、とかこのキャラがいいというふうに思わないで、作品全体の雰囲気がいい、とまず思わせるようなまとまった感がある。 決して、絵やキャラやナゾの一つ一つの要素がスタンドプレーを見せない。あくまでも、全体で一つの作品だという感じだ。
と真面目に語ってみる。
ともあれ、ここまで来たら3作目も買うだろうな。時間が無くともプレイしてみせる(笑)